解説 17話

第17話解説です。

シャドウは、ナックルズの母性と受容の力に包まれ、考える力を完全に失っています。

ソニックの視線がほぼ答えを物語っているのに、ソニックがどんな顔をしていたのかも思い出せません。

聖母の力に包まれ、赤子のように安心して、今まで通り、聖母の右手に帰還しようとします。

一方、ソニックも天使としての力を失いつつあります。

ソニックは聖域に帰属する天使。聖域の主はナックルズです。ソニックは、そのナックルズに自身の力、天使・トリックスターとしての自分の能力を否定されたと思い込み、動きを停止しようとしています。

しかし、シャドウは、ナックルズの異変に気付きます。

喋りすぎている。機嫌がいいようにも見えるが、無理をしているようにも見える。シャドウはナックルズを気遣って、帰還の儀式を直前で取りやめようとする。

でもナックルズは儀式をシャドウに強要します。

神聖なる帰還の儀式が、関係性を維持するためだけの行動に変貌してしまいます。

そしてシャドウはナックルズに禁断の問いかけを投げ、ナックルズが動揺する。そのせいでシャドウは、あの時起きた出来事を思い出してしまう。

シャドウは冥界の断罪者であると同時に、聖母のための騎士でもある。聖母の表情を見て、自分が聖母を傷つけてしまったと自覚してしまうのです。

そして外敵の侵入によって、一時的に二人の関係は崩壊を免れます。しかし、シャドウは外敵の侵入に安心する自分自身の心を断罪します。

聖母を守りたい。近づきたい。近づくと傷つける。でも、戦うためなら、隣りにいる事が許される。

この矛盾を、冥界の断罪者は許せません。自分の欲望を殺し、ただ聖母を守る道を選ぼうとする。

(無事、こいつらを殲滅したら⋯⋯その時こそ、僕は⋯⋯⋯)

強い自己断罪の予告を胸に、シャドウは戦いの中へ身を投じる覚悟を決めます。