第二話の解説です。
ナックルズはレジーナに攫われますが、シャドウとソニックにより無事聖域への帰還へを果たします。しかし、心に傷を受け、夜を恐れるようになってしまう。
似ている物語は、ギリシャ神話の冥王ハデスにさらわれたペルセポネの受難と帰還です。
ペルセポネは冥王に攫われた後、ゼウスの仲裁により、春になると大地に帰還できるようになりますが、世界(季節)に影響が出てしまいます。
大地母神ナックルズの受難。夜に崩れる。

しかし、崩れているのは内側だけ。聖母・大地母神としての機能が壊れたわけではありません。
内側が崩れたまま、役割を降りずに悪夢や恐怖を抱え続けます。
夜は冥界の入り口。
ナックルズは夜になると、恐怖・悪夢の再来により、冥界に侵食されるようになる。
そして聖域には「誰も来るな」と、聖域を閉じようとし始めます。
シャドウは一度ナックルズから離れ、元の役割に戻ろうとしますが、心は囚われたままで、忘れられません。
なぜ忘れられないのか、理由もわからない。でも聖域に戻る事もできません。
そして天使のソニックが、聖域とナックルズの異常に気付きます。
ソニックはトリックスターとして、聖母と断罪者の間に入り、緩衝・調整をおこないます。
聖域を壊さない(ナックルズの弱さを暴かない)。
シャドウを止める(今は触れるべきではない)。
空気を維持する(小屋の中でひたすら喋る)。
重要な役割です。でもソニックは半分人間の未熟な天使。聖母に触れるべきかどうか、意見の違いでシャドウと喧嘩に。

シャドウは、「抱きしめてやれば救われる」と思い、ナックルズに触れようとしますが、ソニックに止められます。
ナックルズは聖域を閉じようとしている。そこにシャドウが無理やり侵入しようとしている。そのやり方では聖母は回復できないと天使はわかっているのです。
そして小屋の中で、聖母(ナックルズ)と兄弟騎士(ソニック)と巡礼騎士(シャドウ)の三人で、穏やかに夜を過ごします。
冥界の入り口が開く夜を安全に通過するための儀式です。
そしてシャドウの誓約。「また来る」。
巡礼の継続、繰り返しの約束です。
そして夢の中でナックルズはいつも通り、やってくる誰かを迎え、受け止める。

聖域は再び開かれ、元の平和が訪れます。
傷付いた聖母を、触れずに、同じ場にとどまることで救う、静かな騎士の忠誠と聖域の回復のお話です。