解説 第9話

第9話の解説です。

冥界の断罪者(シャドウ)とソニック(天使)は聖母(ナックルズ)を汚される恐怖に駆られ、結託し、聖母を言いくるめ、聖域から連れ出し、冥界の檻(世界政府の地下施設)に閉じ込めてまいます。

聖母(ナックルズ)は、二人の様子がおかしい事を感知していますが、冥界の断罪者が恐怖に囚われ、自分にすがっていると理解し、受け入れ、何も聞かずについて行ってしまいます。

この檻は、冥界の秩序の中(シャドウの領域)。ひとまず安全ではありますが、聖母の秩序の領域ではありません。聖母は激怒します。

冥界の断罪者は、聖母のために言い訳を語ります。

「君の尊厳を守るため」。

ナックルズは聖母ですが、戦士でもあります。檻の中で守られるというのは、彼の役割ではありません。当然、怒り狂い、檻を破壊して出てこようとします。

シャドウは終始恐怖に囚われています。聖母の純潔を奪われ、汚されるかもしれないという恐怖。

そして、聖母を守るために傷つけるという、最大の禁忌を犯します。

尊厳(貞操)を守ると言いながら、尊厳(戦う意志)を奪ってしまうのです。

ソニックは天使であり、トリックスターです。本来は二人の間に割って入って、状況を一変させる力を持っています。

しかしここでは見ているだけで何もできません。ソニックもシャドウと同じく、聖母を汚されるかもしれないという恐怖に囚われ、天使としての力を失いかけているのです。

とうとう聖母の心は折れ、その場で機能を停止して、動けなくなってしまいます。


冥界の断罪者と天使が去った後、心に傷を負った聖母のもとへ、観察者(キュイ)がやってきます。

観察者は、人間ではなく、神側の役割を持つ存在ですが、聖母や冥界の断罪者ほどの強い神威はありません。

傷ついた聖母を見て心を痛めますが、聖母を守るのは自分の役割ではないと判断し、冥界の断罪者側の立場に立とうとします。

しかし、聖母の聖性に心を引っ張られ、つい聖母へ話しかけてしまいます。世界の秩序を守るため、ただ世界を観察し続ける役割であったはずの観察者が、聖母へ心を傾け、信徒化しかけてしまう。

そして、その言葉をきっかけに、聖母は力を取り戻してしまいます。

聖母(ナックルズ)は観察者を味方に従え、戦士となって地上へ立ちます。そして、観察者(キュイ)は聖母のために知恵を出す賢者へと姿を変え、二人は戦場へと旅立つのです。


冥界の断罪者と天使は、とうとう異物(ユニ)へと接触しますが、様子がおかしい。まだユニの正体やその意図の核心には触れられず、謎が残ります。

そして、二人の元に、聖母が観察者を引き連れて冥界を去ったの知らせが入り、緊張が走ったまま、第10話に続きます。